(1)まず、判断能力の衰えの程度が「大」の人(例えば、5千円札と1万円札の区別ができない、自分や家族の名前が判らない、など)に対しては、多くの権限を持つサポーター(後見人といいます)が付きます。
後見人は、本人に代わって財産を管理する包括的な代理権を有するとともに、本人がした売買契約などのあらゆる法律行為を取り消す権限も持ちます(但し、日用品の購入などの日常生活に関する行為は除かれます)。
これはとても強力な権限で、後見人がこの権限を悪用すると本人の財産など吹っ飛んでしまいます。ですから、後見人の選任は極めて重要であって、場合によっては、後見人を監視する人(後見監督人といいます)が選任されます。
(2)次に、判断能力の衰えの程度が「中」の人(例えば、日常の買物程度はできるが、少し複雑な契約を理解するには他人の援助が必要な人とか、いわゆる「まだら呆け」で重い症状の人など)に対しては、やや限定された権限を持つサポーター(保佐人といいます)が付きます。
保佐人は、本人が不動産などの重要な財産を処分したり、借金をしたりする場合のように、本人の財産に大きな影響を与えうる一定の行為に対して、同意するか否かを判断する権限を持ちます。この同意がないまま本人が法律行為を行っても保佐人はそれを取り消すことができます。
さらに、近年の法改正により、特定の法律行為に対して保佐人にも代理権が付与されうるようになりました。後見人の持つ包括的な代理権ほど強力ではありませんが、一定の範囲で本人の財産を守る保佐人の権限の範囲が拡大されたわけです。
また、保佐人を監視する人(保佐監督人といいます)が選任される場合もあります。
(3)最後に、判断能力の衰えの程度が「小」の人(例えば、軽度の痴呆・知的障害を持つ人など)に対しては、裁判所が必要と判断した権限のみを持つサポーター(補助人といいます)が付きます。
そして、後見人や保佐人と違って、補助人が付く場合は必ず本人の同意が必要です。
そして、裁判所は本人に必要な範囲内で同意権や代理権を補助人に与えます。つまり、補助人は、極めて限定された権限のみを持つわけです。衰えてきたとはいえ本人にはまだまだ判断能力が備わっているわけですから、これを最大限尊重する必要があるからです。
また、補助人を監視する人(補助監督人といいます)が選任される場合もあります。
当事務所では、このような法定後見制度に関する相談から、裁判所に対する申立書の作成までをしっかりサポートさせて頂きます。
|
|